一人旅のすすめ2 中国駐在した私の体験例を交えて

旅行記録とおいしいもの

はじめに

先日、この『たにやんのブログ』で「一人旅の勧め」と言う記事を書きました。

当然、若い人にもおすすめなんですが、私のブログはある程度年齢が高いセカンドライフを楽しむ人向けのブログですので、特にそういった年代の方に私はおすすめしたいです。

前回は、具体的な事例を書かずに、「こんな良い事があるよ」という事を書いただけになってしまったので、今回、もう少し具体的な私の経験も添えて書いて行って、一人旅の良い所を共有出来たらなと思います。

私の場合、「一人旅って良いな」って本当に思い出したのは、中国に派遣になっていた直近の5年弱の間になります。

見知らぬ土地に、言葉もままならない状態で入っていくのは、最初は怖い事に感じるかもしれません。しかし、やってみれば大した事ない事が分かってくると思いますし、そこから得られた経験が今後に生きていくのを感じるので、ぜひ未経験の人にはやってみて欲しいと思うのです。

私の一人旅の具体例が中国なのですが、これは当然最近中国に住んでいたという理由がメインなだけで、もちろん中国に限った話ではないです。日本でも結構です。ただ、できれば、母国語が通じない所に行って、価値観を広めるのが良いかと思います。

現在、私は既に中国派遣を終了して、日本に帰国してしまっていますが、ぜひ機会を作って、一人での旅を続けたいと思っております。

一人旅の良い所

最初に私が思う一人旅の良い所を再度かいておきます。前回書いた内容ですね。

  • 出来る事が増えていくので単純に楽しい
  • 自信と度胸が付く
  • 自分の価値観や考え方がわかる
  • 視野が広がる

まずは、私の個人的な一人旅の経験を少し紹介した後、それぞれの良い所について再度記していきたいと思います。

以下、私は中国に駐在していた時の具体的な一人旅の履歴であります。

私の具体的な一人旅の経験

私は2020年8月から2025年5月まで中国の江蘇省にある昆山市という所に派遣になっていました。

立地は上海と蘇州のちょうど中間です。上海の近く、といった方が分かりやすいかもしれません。高速鉄道に乗って20分くらいの駅が最寄りの駅です。

ですので、上海と蘇州市、言ってみれば生活圏なのですが、有名な観光地も多く、見る場所は結構あります。

時期がコロナの時期でしたので、2022年末までは外出する事が結構厳しかったです。ですので、本格的に旅行と言える様な遠い所に行ったのは、2023年以降になります。

下記が一人旅行をしたリストですが、見てお分かりになると思いますが、最初の半分くらい、2022年いっぱいくらいまでは、住んでいるマンションの近くの観光施設や公園施設にちょっと行っただけ、の様なものもリストに入れています。

こんなの旅行じゃないだろ、と言われちゃうかもしれませんが、中国と言う慣れない土地で活動範囲を広げていくのに、この時期の経験は欠かせないと思ったので書くようにしました。

以下リストにあります様に、私の場合は5年弱を掛けて、すこしずつレベルアップしていったと思っています。出来る範囲から少しずつ経験を積んで行きました。

日時場所旅行内容主な行先、内容
'20/11/7江蘇省(昆山市)観光亭林公園
'20/11/14江蘇省(昆山市)観光森林公園
'20/11/15江蘇省(蘇州市)観光蘇州市内散策
'20/11/21江蘇省(昆山市)観光千灯古鎮
'21/2/13江蘇省(蘇州市)観光蘇州市内散策
'21/3/13江蘇省(蘇州市)観光拙政園等
'21/6/19江蘇省(蘇州市)試験受験と観光HSK4級受験、市内
'21/7/10上海観光ららぽーとにガンダムを見に行く
'22/9/14江蘇省(蘇州市)試験受験と観光HSK5級受験、市内
'22/6/17上海観光浦東エリア
'22/8/27上海観光田子坊、豫園
'23/9/9~9/10山東省(青島)観光と訪問青島市内
中国語先生訪問
'23/10/14浙江省(杭州)観光西湖
'24/5/1~5/2浙江省(湖州、杭州)観光太湖古鎮、小エッフェル塔
'24/5/3~5/4江蘇省(無錫)観光天下第一村
'24/7/21~7/22江蘇省(常州)試験受験と観光HSKK受験、図書館
'24/11/23~11/24江蘇省(南京)観光南京市内
'24/11/30~12/1浙江省(嵊山岛)観光嵊山岛
'25/2/27~3/2貴州(銅仁、安順、貴陽)観光と訪問梵净山、黄果樹瀑布
貴陽、中国語先生訪問
'25/3/8~3/9江蘇省(南京)観光と訪問南京市内
中国語先生訪問
'25/4/4~4/6重慶観光天生三橋、地縫
重慶市内

地図で示すと下記の★マーク(青地の場所)になります。

無錫や常州、湖州などは蘇州に近すぎて示しておりません。

一人旅と言える様な一人旅に出始めたのは、2023年9月の青島からですかね。

中国語の先生訪問、というのが何個かありますが、Webの中国語教室で仲良くなった先生の所に遊びに行くのもまた面白いかったです。

一人旅で得られた具体的な事

出来る事が増えていくので単純に楽しい

まず、活動範囲、自分が行ける物理的な範囲が大きくなった事が嬉しいです。

ドラクエなどのRPGで、レベルアップすると行ける場所が増えていくのに近いかもしれません。

最初の旅立ちの街の周りで地道にスライムを倒し、少し経験値を積んで、森に入り、橋を渡り、活動範囲を広げ、力をつけて成長するのはRPGの醍醐味ですが、それと一緒です。自分の成長を感じる事ができます。

そして、この成長はゲームの中の仮想の自分では無くて、現実の自分です。

最初は切符の買い方も分からなかったものが、事前予約も出来る様になったり、よりお得な券を買える様になったりする事自体がレベルアップを感じます。そういった事を知らない人に共有できるようになると、さらに感じます。

特にある程度年齢が上がった方、最近自分の能力・体力が落ち、出来る事がどんどん減って来て元気が無くなって来た方にはお薦めしたいです。まだまだ出来る事いっぱいあるじゃない、という事を感じられて元気になれると思います。

自信と度胸が付く

活動範囲を広げていく事を継続していると、自身と度胸がついていきます。

最初は言葉を掛けるのも躊躇するし、誰に聞けば良いか分からなくて路頭に迷って非常に焦る事もあるかもしれませんが、これを何回も繰り返すと、多少の事では動じなくなってきます。

最終的には何とかなる、という自信が付いてきます。

私も最初の頃は近場の庭園に入るのにも勇気を振り絞ってチケットを購入していたものです。そして、どうやって入場するのかも分からず、門の前で右往左往する事もありました。

だんだん慣れてくると、チケットは当然買えるようになりますし、間違っていたら誰かに注意されるので、まずやってみたら良い、と言う様な開き直った度胸もついてきます。

こういった自信が出てきて、私も少しずつ活動範囲を広げられました。最初は家の近所である蘇州・上海の観光地しか回れなかったものが、杭州や近場の街の散策も出来る様になりました。

その次は青島まで遠出して観光してやろうという気にもなったし、貴州の神秘的な山に登る事に挑戦してみたいと思ったりしました。

最終的には重慶に行って、中国人しか参加しない現地のツアーに参加したいと思うようになり、小さい自信が少しずつ大きくなり、活動範囲を広げていきました。

そして、こういった多少の事に動じない自信は、普通の生活でも生きる時があると思います。

仕事で壁にぶち当たった時、株や投資信託で損が出た時などにもある程度どっしりと構えられる度胸が出来たと思っています。

自分の価値観や考え方がわかる

旅するだけで終わらずにその時に感じた事を何らかの形で残しておくのが良いと思います。

私の場合は、昨年からはnoteにブログを書くようになり、それに当時の感じた事などを記すようにしていました。

旅の振り返りをすることで、自分は何が楽しいのか、どいう所に重きを置く傾向があるのか、という自己発見と自分に対する理解が深まりました。

そして、旅先では、必ず自分の判断で行動しないといけない場面が来ます。

その時の自分の選択を後で振り返る事で、経験を次に生かす事ができるし、自立心と問題解決能力が養われると思います。

私が改めて感じた事

  • 人が多い所は嫌い、人混みも大嫌い、人混みに対するストレス耐性が低い。
  • 歴史は結局あまり興味をそそられない。古い町並みも興味があまり湧かない。
  • ただし、比較的新しい近代の人の営みの痕跡を見るのは好き。
  • 人気のスポットを目指すよりも、若干マイナーな所に行く方が楽しい。
  • 食べ物は基本的に好き。おいしくてもおいしくなくても現地の物は食べてみたい。
  • やっぱり大自然の雄大さに浸って楽しむ事が一番好き。

視野が広がる

これは旅行の醍醐味ですね。一人旅行でなくても感じる事ができますが、他の人の影響を受けずに感じられるという点で、一人旅の方がより効果的と思います。

これも海外の方が良いと思います。視野が広がる可能性が高いです。

私の初めての海外旅行はタイへの旅行でした。空港へ着いた時から日本とは違う香りが漂い、日本人とは顔つきの違う人たちが集まっている空港に入るだけで、カルチャーショックを受けます。

言葉でうまく表現できなくても良いと思います。現場に行って肌で感じる事が重要と思います。

私は中国派遣時に特に感慨深かったのは、雲南省に行った時です。

雲南省には多くの都市がありますが、それぞれの都市で主たる民族が全然違います。例えば香格里拉にはチベット族、麗江にはナシ族、大理では白族、西双版纳ではタイ族など、さまざまな民族が住んでいます。それぞれの言葉と文化を持ち、独自に発展してきましたが、長い歴史の中の出来事により、たまたま現在は中華人民共和国の一部となっていますが、歴史が少し変わっただけで今は別の国かもしれません。タイに近い西双版纳ではタイに住んでいる人と同じタイ族の人がタイ語と近い言葉を使って中国人として生活しています。歴史の中で、タイ国の人として生活する人と、中華人民共和国の人として生活する様になった人と全く違う人生を歩んでいるのですが、少し住んでいる所が違っただけで起こりうるものだと実感しました。

私は、香格里拉、麗江、昆明と3つの都市しか行っていませんが、そこに行って、そこに住んでいる人と直に話をする事で、歴史の不思議さ、運命の不思議さを肌で感じました。

青島に行った時も、街中の建物のほとんどがヨーロッパ風で、ここは本当に中国?と思ったりします。青島も過去、ドイツが租借地として使っていた時の影響が大きく残っており、歴史の中で今のこの街が存在するのだと感じます。

他にも例はありますが、ここでは省略します。こういった体験を経る事で、今の日本はどうあるべきか、という事もこれまでより少し真剣に考える様にもなりました。

また、大自然を目の前にすることも自分の考えが変わるいい機会かもしれません。

大自然を目の前にして、いかに人の活動の小さい事か、自分の存在の小さい事かを、肌で感じる事ができます。

中国はそういった意味でも大自然が多くありましたし、日本から近くて行きやすい場所なのでお薦めと言えばお薦めです。が、別に中国でなくても結構です。本当にスケールのデカい所に行って見るのが良いと思います。

何を見て何を感じるかは人によって違うとは思いますが、これまで自身で考えてきた事と違う角度で考えるきっかけになると思います。

まとめ

もちろん、行く場所によっては、一人で行きにくい所もありますし、予算的にもツアーの方が都合がよかったりするかもしれません。

私も、一人旅とツアー旅行とどっちが多いかというと、実はツアー旅行の方が多いくらいです。

でも、複数人数で行った時でも、一人になる時間を持った方が良いと思っています。

できれば1日、ダメならば2~3時間でも良いです。知らない街や自然の中で一人で過ごしてみて、他人に頼らず自分の責任でいろいろやってみる経験を積むことが、喜びを与えてくれたり、自信を与えてくれたり、自分を見つめなおす機会になったり、物事の見方が変わったり、自分の人生を豊かにしてくれる事と思います。

私も今後は家族旅行や友人との旅行がメインになっていきそうですが、もし旅行に行ければ、一人の時間を出来るだけ作って行きたいと考えております。その中で、感じた事などをまたブログで書ければなぁと思っております。

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