私はそんなに多くの映画を見る訳ではないのですが、たまたま見た中国語の映画で面白い映画がありましたので、ここで紹介したいと思いました。
二つ紹介したいですが、両方とも「贾玲(ジア・リン)」という女性が、映画監督と主演をやっている映画です。
時代劇物でもなく、ファンタジーものでもなく、現代のストーリーですので、特別な予備知識が無くても見れると思います。
中国語の勉強に役に立つのではないかと思います。
贾玲さんの紹介はまた後にして、さっそく映画を2本紹介しましょう。
ネタバレにならない様に、ストーリーに関しては、すごく簡単な説明と公式YouTubeのリンク貼り付けるだけにしておきます。2分くらいで見れますし、文章読むより分かりやすいと思いますので、サクッと見て頂ければと思います。
いずれも日本ではあまり知られていない映画だと思いますが、私はこの「贾玲さん」の雰囲気が好きなので、お薦めとして挙げさせてもらいました。
① 你好,李焕英(こんにちは私のお母さん)2021年

まず、一つ目は、日本名「こんにちは、私のお母さん」、中国名「你好,李焕英(ニーハオ、リーファンイン)」です。
とある出来事があり、自分が生まれる前の若かりし母に出会う。昔の母とのやり取りの中で、自分への愛情を感じていく、というタイムスリップものです。
2021年の正月に公開され、中国で54億人民元の大ヒットでした。日本では1年遅れの2022年に公開されています。
監督、主演の贾玲さんは右の写真の一番右の黄色の服の方、左の写真だと窓の外に居る方です。ぽっちゃり体形で、なかなか親しみがわくキャラクターです。
私がこの映画に出会ったきっかけは、2022年の「NHKラジオ ステップアップ中国語」です。その講座の題材として選ばれていて、勉強する内に一度映画を見てみたいと思ったのです。
ストーリーはシンプルで、若かりし母と過ごしていくうちに、主人公の知らなかった母の気持ちを知り、母の愛を感じていく、という内容なのですが、素直にウルっと来てしまいます。
张小斐(チャン・シャオフェイ)、沈腾(シェン・トン)等の周りの俳優・女優さんのキャラクターや演技もハマっていて、いい味出しているので一度見てみてください。
➁ 热辣滚烫(YOLO 百元の恋)2024年

二つ目は、中国タイトル「热辣滚烫(ルーラーグンタン)」です。日本では「YOLO 百元の恋」というタイトルになっています。
2024年の春節(中国旧正月)の映画として、26.8億人民元の興行を記録したそうです。この映画の主題歌「小美满(周深)」もヒットしていて、結構街中で流れています。
普段なまけもので、だらしなく、仕事もしない30代の太っちょのニート女性が、いくつかのきっかけで、ボクシングに出会い、厳しいトレーニングを実施し、50㎏のダイエット&筋トレを経て、いざ試合に!!という内容です。
一作目と同様に、贾玲さんが監督と主演を両方やられています。
上の左の写真は誰?と思われると思いますが、これ、贾玲さんです。
劇中のストーリーや演出でも、ちょっとウルッって、感動する所がいくつかあるのですが、「えっ~!!」っとびっくりして、最も感動したのは、ストーリー終了後のエンドロールが始まってからです。
この物語の中で、主人公は50kgのダイエット、および厳しい筋トレを実施していきます。物語の2/3くらいのところからです。劇中でも、主人公の親に「いくら痩せたの?」と聞かれ「50kg」と答えるシーンがあります。
主人公がどんどん痩せていき、細く、美しくなって、体系と顔の輪郭がどんどん変わっていきます。最後には腹筋バキバキ、筋骨隆々になります。でも当然、顔に本人の面影は残っています。
「今のCGってすごいな、こんなのもできるのか?または、よく似た人を探してきたのか?」なんて思って見ていました。
そして、物語が終わり、エンドロールが始まると、本当に贾玲さんがトレーニングして減量してその体重になっていく過程が流れます。
2023年の1月に210斤(105kg)から年末の最低体重は109.6斤(54.8㎏)に、本当に50kg減量しているのです。
何度もエンドロールを見なおしてしまいました。
ストーリーと関係ない所を紹介してしまいましたが、ストーリーも面白いのでぜひ見てみてください。
贾玲さんについて
もともと中国漫才やコメディアンとして活躍されていたそうで、テレビのバラエティ番組で人気を集めていたそうです。
高い演技力とユーモア、そして温かみのある人柄で多くのファンを獲得しているみたいです。
一作目に紹介した「こんにちは、私のお母さん」が監督デビュー作になります。
なんでもご自身もお母さんを亡くしており、この作品は自分の母への思いも込めて作られたそうです。
二作目の「YOLO 百元の恋」にしても、映画作りに対する執念を感じます。映画後の写真を載せておきますが、左下の以前の感じと全然違いますね。

私はすっかりこの人の作品にはまってしまいました。
既に次回作を作成中で、今年公開予定だそうです。
タイトルは「转念花开(チュワンニェンファカイ)」というそうです。なんか詐欺事件を取り扱った社会派ドラマとの事。
今後も注目していきたいと思います。