早期退職 これまでの振り返り3 (45歳以降の変化)

早期退職

これまで、就職してから45歳くらいまでの仕事に対する考え方、加えて私の元からのお金に対する考え方を書いて来ました。

そこで書いた様に、私は45歳くらいまでは、早期退職なんか考えてもいなかったのです。定年まで会社にお世話になるのが、私にとって一番良いのかな、なんて思っていました。

今回は、45歳くらいから変わって行った私の変化について振り返り、そこから思う事をまとめていきたいと思います。

45歳以降でどう考えが変わって来たか

このブログの最初の頃の投稿「今後書いて行く事と早期退職の理由今後書いて行く事と早期退職の理由」にも一部書いてあるのですが、改めて挙げていきたいと思います。

本当の原因とそれに起因して起こる事が切り分けられていない部分もあるかもしれませんが、今の段階の精いっぱいの分析と思ってご容赦ください。

これまでのブログの投稿で挙げたポイントは下記になります。

  • いろんな部分に老いを感じてきた
  • 会社の役割を担う為に無理して来たかな、と感じてきた
  • 経済的な面である程度目途が立ったと思ってきた

それぞれ以前の投稿よりもう少し詳しく書いて行きます。

いろんな部分に老いを感じてきた

人間、年々体力が落ちてくるを感じると思います。もちろん人によって感じ方が違うと思います。

私の場合、体力面では30歳、40歳、50歳と徐々に落ちてきたのを感じました。もちろんある程度体が老いて行く事はしかたないですが、45歳くらいの時から、無理が全然効かなくなってきたのと感じました。

例えば、仕事の残業。4,5時間もやれば全然集中力が保てません。もし、1日徹夜なんかすれば、それこそ3日くらいは回復しなくなりました。もちろん歳をとって、その様な体力に頼った仕事を求められている訳では無い事は承知していますが、何歳くらいまで体力が持つのか、不安になって来た時期です。少しペースを落として仕事をしても良いのでは?と思い始めた時だと思います。

以前の記事に書いたのですが、53歳くらいになって、さらに急激に落ちていくのを感じました。この時点では、一刻も早くペースを落として仕事したいと考える様になりました。

そして知力

知力と書きましたが、記憶力、思考力、計算力などの仕事で必要な能力の事です。

45歳くらいから簡単な暗算にすごく時間がかかる様になりましたし、解説書などを読んでも自力で理解するのにすごく時間がかかる様になったと感じていました。

なにより、記憶力が落ちました。人に一度聞いた事を、再度間を開けて実施すると、間違いなく忘れています。忘れない様にメモを取るのですが、メモを残した場所を忘れる為、探すのに非常に時間がかかる様になってしまいました。

これらの影響で、単純な事務処理能力は格段に落ちてしまったと感じました。

もちろん、歳をとるにつれて、大局観をつかむとか、抽象化力、全体をまとめて行くような能力は上がって来たと思います。しかし、その能力を発揮する前の基本的な能力が落ちてしまって、上がった能力が活用できないなぁと感じる様になってしまいました。

この知力の部分も45歳くらいから感じていますが、50歳を過ぎたあたりから急激にさらに落ちていくのを感じ、早期退職する事を後押ししたと思います。

   

会社の役割を担う為に無理して来たかな、と感じてきた

管理職となり、リーダーとなり、自分本来の嗜好から外れてきた

もともと一人で、コソコソやるのが好きなタイプでした。

これから会社内でやって行く事を、大風呂敷を最初に広げて皆に周知し、自分にプレッシャーを掛け、そのことで自分も発奮してより高い成果を出す人が居ますが、私とは全く逆のタイブです。

コソコソやって、何か良い成果が出てから表に出していくタイブで、何も良い事が出なければ知らんぷりする感じです。

簡単に言うと、プレッシャーに弱い、プレッシャーが嫌い、プレッシャーを避けてきた人と言えると思います。

しかし、組織において、歳をとっていくとやはりリーダーシップや管理的な能力も求められ、それらを高め、より多くのアウトプットを求められる様になっていきます。

目標を掲げてそれを達成するために自分も部下も鼓舞して目標達成に導く様な事をしていかなくてはいけません。

もちろん会社で生き残っていく為には、そういったリーダーシップ、管理の能力を高めていく事が必要だという事も分かって来たし、そういう力をつける為の努力もやってきました。

そして実際、リーダーとして奮闘はしてきたと思います。どれだけ出来たかはわかりませんが。

しかし、本来のキャラクターとは違うキャラクターを演じないとそういった役割ができなかったので、無理してるかなぁ、なんて感じていました。

リーダーには基本的に向いていないと思った

また、根本的にリーダーに向いていないなぁと思った点もあります。

それはサイコパス的な考え方が全然足りないと思ったところです。

サイコパスと言うのは目的を達成する為には手段を選ばない人の事ですが、私はリーダーにはある程度サイコパス的な考えが必要だと思います。

会社同士、もしくはグループ同士の競争の中、例えば、必要な人員削減が必要ならば実施する必要がある時もありますし、何年も教育しても活躍してくれない人が居る場合は継続活用しない事も考えないと会社の利益にはならないと思います。そういったイヤな事を実施していく事もリーダーに必要だと考えています。何が一番大切かと言うと会社が競争で勝っていく事で、必要な事をやらずに会社がつぶれてしまっては、活躍、貢献してきた方に申し訳ないと思うからです。

ただ、私は会社のレクリエーションの中で、従業員が家族と楽しく遊んでいるのを見ると、そういったサイコパス的な判断ができなくなるのです。例えば、ある人が会社で出来が悪いと言われていても、家族の大黒柱として頑張っているのを見ると、その人を除外していく様な判断ができなくなるのです。

そういう事を自然体で出来る方もいます。そういった方の方がリーダーとしてふさわしいのだと思います。

若手の台頭と貢献感

若手の台頭もありました。本当に素晴らしい能力を持った若手が複数人台頭してきており、そういった優秀な人にかじ取りを任せた方が良いんではないかと思ったという事もあります。

もちろん、その優秀な人材や部下を導いて、より大きな成果を出せば良いのでは?という考えもあるのですが、「上司以上に部下は育たない」とも言いますし、私の性格と能力をできるだけ客観視して、私の貢献できるところは少なくなっているなと思ったのでした。

人間、引き際も大事かなと思ったのでした。

それとちょっと面倒くさくなってきた

それと最近、パワハラ、セクハラ、なんとかハラ対策など、やたらと管理が厳しくなってきています。もちろん、きちんとした事は当然の事として実施しないといけないですが、一部履き違えた解釈する人も増えていく中、大きな会社だとそういう問題が出ると社会的にダメージを受けるので、事前防御に大きな力を注ぎます。あまり大した理由ではないですが、地味に面倒だと思いだしました。

経済的な面である程度目途が立ったと思ってきた

前回のブログに書いた通りですが、ボーっとした性格のお陰て、無駄な出費があまりなかったので、長い勤務期間の間に、気が付いたらある程度の資金が蓄えられていた、というのがあります。

もちろん、45歳の時点で、それ以降を全く働かずに老後まで過ごせる様な資産はありません。

ただし、資産運用や貯蓄も含めて、今後地道にやって行けば、定年の少し前には仕事を辞める選択肢は出来るのではないか、という期待感を持てるくらいまではありした。

45歳を過ぎて、50歳くらいですかね、具体的に会社を辞める選択肢が出てきました。

そしてこういう風に考え方が変わっていった

そうやって、45歳くらいから徐々に考え方が変わって来て、50歳くらいからは下に記す様な事を感じる様になりました。

人生の機会損失が大きい

いろんな能力が落ちていく中、自分の健康年齢を考えると、60歳の定年まで働いていたら、仕事以外のやりたい事に対して、元気に活動できる期間が非常に短くなると感じました。これでは機会損失が大きいと思ったのが一つ目です。

何がやりたいか? そう、家族との時間ももっと大切にしたいし、長期の旅行もしてみたいし、中国語の会話ももっと上達したい、今しかできない事が多いなと思ったのです。

本当に会社に居続けるのが正しいのか疑問を感じた

せっかく大きな会社に入ったのに、辞めるなんてもったいない、と話す周囲の人もたくさんいます。

会社の中にも定年までに辞めるなんて考えを1ミリも持っていない人もたくさんいます。

世間の一般常識や周りの人の考え方に合わせて過ごすのが本当に自分にとって良い事か?疑問に感じる様になりました。

私もそれなりに頑張ったので、少しだけ出世しました。給料も若い時に比べれば格段に上がっています。ここで辞めると、基本的に無収入になります(そのままでいる気はないのですが)。それでもこの段階で辞める事に対して、もったいないと思わなくなりました。逆に今辞めないと、機会損失でもったいないと思うようになりました。

他人の目を気にしなくなった

そして、会社を辞めて無職になる事に対して、周りの人が何を言っても気にしなくて済むだろうな、と感じる様になって来ました。自分らしく自由に生きる事の方が重要に思えてきて、人の意見は気にせず居られる自信の様なものが出てきました。

今までは、世間様の目というか、周りの目を気にして生きてきたところもあるのですが、もう55歳になり、人の目を気にして自分が思うやりたい事を逃すのがもったいない、と思うようになりました。

上記で書いた「機会を損失しない様に」する為に、他人の目なんか気にしている場合ではないな、と思うようになってきたのです。

55歳間際になってさらに早期退職を後押しする事が

個人的な事なので、参考にならないかもしれませんが、早期退職を促した個人的なその他の内容を簡単に書いておきます。

53歳の時、今後のキャリアを考える講習を会社がやってくれた

私の所属する会社は結構大きく、キャリアに対する教育制度が整っています。53歳の時に今後のキャリアについて考える講習がありました。その際、今後のキャリアについて再度考えを巡らせられたというのと、その講習の中で、詳しく金銭的なシミュレーションも実施でき、やっていける自信がついたのです。

早期退職の割増手当てが付く

私の会社は、役職者に対しての早期退職制度が常時あり、いつでも活用できます。役職者が余って来て、基本的には早く辞めて欲しいんだと思います。その中で55歳で退職すると最も多くの割増金が出るので、タイミング的にも今かと思いました。

私の中国での海外赴任がちょうど55歳で終了した

私は55歳になるまで中国に派遣になっていました。この帰国が決まったタイミングでの退職を希望しました。

海外で後任に仕事を申し送り、日本に帰国して新しい仕事を教えられる前のタイミングの方が、私自身と会社にとって良いと思ったからです。また、一つ下の項目の様な事情もありました。

自分の所属部署の海外移管が進んだ時期であった

私の所属部署は海外へとシフトをしている時期でした。海外のローカルも成長してきており、その辺の日本人よりも良いパフォーマンスを出す人材も出てきています。ローカルにどんどん仕事を移管して、日本人は縮小していくモードでした。

そして日本人はどうするかというと、別の部署に移転となるケースが増えていました。新しい部署で新規一転頑張るのも良いですが、これまで書いた内容の背景もあり、55歳で新しい部署で頑張り始めるよりも、自立するならこの時期だと思ったのでした。

母の調子が悪くなり、誰かフォローしないと行けなくなった

母が実家に一人暮らししており、身体的にはまだまだ元気なものの、以前より退職が落ちてきて、精神的に落ち込む状態になっていた。近くに住む妹かできるだけケアしてくれたが、少し近くに誰かが居てケアする必要があると思いました。

丁度この時期に退職すると母の傍に中長期に滞在できるので、ちょうど良いかと思ったのです。(実際、良かったです)

言いたい事

をしよう。

です。

何? これだけ書いて、結局それ? と思われたかもしれません。

いろいろ書きましたが、ある程度のお金の余裕があるので、これまで書いたいろいろな選択肢が考えられて、その中から選ぶ事ができたと考えます。

あれいやだ、これいやだ、と言いながら、あれこれ考えられるのは金銭的な余裕が出来たからだと思ったのです。

余裕が無ければ、イヤとかどうとか言っている隙間がなく、今ある環境で頑張るしか選択肢がありません。選択肢を持つ為にも前提として金銭的な余裕を持つ、つまり貯金する事が重要だと思います。

最近読んだ本で、私がなんとなく思っている事を、字にしてくれている本がありました。結構、評判の本だと思います。その中で、

「貯金する。ただ貯金する。貯めるのに特別な理由は必要ない。」

という言葉があります。

最悪のタイミングで予期せぬ出来事が起こり得て、貯金はリスクに対する備えになる。というものです。

   

という事で、45歳からの考えの変化を長々と書いてしまいした。

そして、最後は、本の紹介になってしまいましたが、ぜひ読まれてみてはどでしょうか?

次回以降は、仕事をしなくなってからの心境変化など書いて行けたら良いな、と思っています。

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