【はじめに】
このページにたどり着いた方は、中国の大自然や中国旅行に少なからず興味がある方ではないでしょうか。
私は自然の景色がきれいな所に行くのが大好きです。
中国派遣中に、中国国内の自然が美しい場所をいくつも旅行することができました。
今回「中国の自然満喫の旅」シリーズとして、”私が実際に行った場所で、自然が素晴らしい場所”を五か所紹介したいと思い、綴っています。
- これから中国のどの地方に旅行に行こうか悩んでいる方
- 純粋に大自然やその風景に興味のある方
- 中国の風土・文化に興味がある方
これ以外にも様々な方がいらっしゃると思いますが、少しでもお役に立てればと思います。
壮大な自然の美しい場所に行くと、単純に感動に浸れますし、価値観が変わったりもします。
人生を豊かにする良い機会だと思います。
ぜひ行き先の候補になればと思います。
もちろん行きたくても行けない方、行く気のない方も、この記事の写真で中国の自然を楽しんでもらえればと思います。
今回、第5弾になります。紹介するのは、雲南省です。
雲南省は数々の趣向が異なる自然の美しい所がありますが、今回紹介するのは「麗江(れいこう)、香格里拉(シャングリラ)、昆明(クンミン)」という所です。
最初に私の事を少し紹介します
私は2020年8月から2025年の5月まで、中国江蘇省の昆山市という所に派遣になっていました。
派遣当初はコロナの影響でどこにも旅行に行けませんでしたが、コロナが明けた2023年から堰を切った様に、中国国内の自然の風景がきれいな所に旅行に行きました。
歴史にはそれほど興味が無いのですが、自然の景色を見るのはすごく好きなのです。
私が旅行した中国の綺麗で雄大な自然を堪能できる場所を、シリーズで五か所紹介していきます。
今回は第5弾で最終回になりますが、雲南省の「麗江(れいこう)、香格里拉(シャングリラ)、昆明(クンミン)」を紹介したいと思います。
観光ガイドブックにある様に、観光名所とその説明を羅列するのではなくて、私の旅行記として残す事で、自然の風景だけではなくて、旅行そのものの楽しさも伝わると良いなと思います。
このブログは、セカンドライフを充実させるブログとしているので、セカンドライフを考えるくらいのミドルの方に一番見て欲しいのですが、ミドル以外の全ての年齢層の方に見て頂けたらうれしいです。
大自然の中に身を置く事で、人生がより充実したものになると思っています。
雲南省ってどこにあるの?
中国雲南省は中国の中心より南側に位置する省です。
標高差が大きく、雪山・高原・湖・熱帯雨林まで様々な気候と自然景観が楽しめます。
またチベット族、ペー族、ナシ族、イ族など多彩な民族文化や独自の食文化が残っている地方でもあります。

今回行った地区は雲南省の下記の場所になります。

今回の旅行の経緯
私の会社では海外の派遣はおおむね4~5年と定まっていて、2年半をコロナで外出機会がつぶれてしまったので、残りの2年で出来るだけ多くの場所に旅行に行きたかったのです。
2025年に入り、もう帰国が目の前に迫って来ました。
残る長期休みは春節(旧正月:八連休)と清明節(4月:三連休)労働節(5月:五連休)くらいしかありません。
清明節と労働節は暖かくなるし、行きたい場所が既にあります。
春節を利用して行けるような場所を探していました。
ただ、私は特に寒い所が好きではないので、中国国内で比較的暖かい場所で探していました。
そして、私の一番の目的は大自然の綺麗な風景を見る事です。
そこで、雲南省が浮上してきました。
場所によって気候も風土も大きく違うし、いろんな景色が見れそうだったからです。
雲南省が候補として浮上しましたが、それはそれで自然の綺麗な所が沢山あり、頭を悩ましました。
【麗江】:玉龍雪山という綺麗な山がある
【香格里拉】:3,000m級の高地の草原などきれいな所がある
【昆明(石林)】:奇妙な形の岩が林のように立ち並ぶ奇岩地帯がある
という事でこの3都市を選びました。
今回も同僚に声を掛けたら1名が同意してくれ、2名での日本語通訳ガイド付きのツアーを組んで行く事にしました。
ガイドさんがいると、解説付きで理解が深まるし、道中の面倒な事も全部やってくれるので、景色を眺めるのに集中できます。
そして、なによりガイドさんとお話しするのが楽しいですね。
今回の旅程
私たちが雲南省に行ったのは、2025年の1月30日~2月2日です。三泊四日のツアー旅行です。
同僚含めて2名で、専用の移動車と日本語ガイド付きでツアーを組みました。
- 一日目(麗江)
上海の空港から雲南省麗江の空港へ
世界遺産の町【麗江古城】を観光 - 二日目(麗江→香格里拉)
聖なる山【玉龍雪山】を見に【藍月谷】へ
金沙江という川の激流が見れる有名な【虎跳峡】へ
香格里拉へ移動 - 三日目(香格里拉)
チベット仏教で有名な寺院【松賛林寺】へ
【ナパ海】湿地見学 - 四日目(香格里拉→昆明(石林))
早朝から高速鉄道で昆明へ、その後すぐ車で石林へ移動
奇妙な形の岩が見れる世界遺産の【石林】観光
その後、昆明まで移動し、飛行機で上海へ
私が見たかった自然の綺麗な所は、赤線を引いてある所になります。
旅行記
ここからは、旅行順序に従って、張家界の見どころを綴っていきたいと思います。
自然の綺麗な所はできるだけ写真や動画を多めに貼り付けていきたいと思います。
今回、旅行記という事で自然の風景の紹介以外にも、旅行中のトピックスをたくさん書いてしまいました。
なので、この後非常に長くなっています。
写真を中心にみてもらい、見たい所だけ参照頂ければと思います。
一日目
上海の空港から【麗江】の空港へ到着。
ガイドさんとも無事に落ち合え、車で早速、麗江の【麗江古城】に向かいます。
一日目は麗江古城の観光だけですので、かなりゆっくりしたスケジュールです。

麗江(れいこう):少数民族文化と自然景観が調和した歴史都市です。標高は約2,400mで、ナシ族を中心とした独自の文化が色濃く残り、雲南観光の拠点となっています。
麗江古城:麗江の中心に広がる旧市街で、世界文化遺産に登録されています。
今回の旅行の天気は良さそうです。
いつも雨が多いのでホッとします。
ちなみに今回のガイドさんも運転手さんもナシ族です。ナシ族に独自の言語があり、普通話と違うので、全く聞き取れません。

早速麗江古城へ。
古城というので、古い街なのかと思いきや、建物の1階はどの店も今風に改装されていて、全然古城の様な感じがしません。
道路だけは、昔の石畳になっていて風情を感じますが、店の並びを見ると私の地元の観光地と同じ様に見えます。
う~ん。全然世界遺産の様な気がしません。

麗江古城に着いて、早速ですが食事です。
麗江の地元の料理だという物を頂きました。


いつも思うのですが、中国の料理は何処で食べてもそんな違いが分かりません。
ビールだけは「大理」と書いてあって、雲南省の大理のビールだという事は分かりました。
(ただし、やっぱり味は青島ビールと違いが分からない)

食事後散策を開始、麗江古城内の古い建物や町並みを楽しみます。


雲南省はきのこが豊富。いろんなきのこが売っていました。


その後、小高い丘の方に歩いていき、丘の上から麗江古城を眺めます。

丘の上付近にたくさんのカフェがあり、その一つで一息つきます。
今日の予定はこの麗江古城だけですので、ゆったり過ごします。

カフェで一息ついたら下山しますが、人通りのない道もありました。
人が居ない所の方がゆっくり建物などを楽しめます。

麗江古城のメインの部分を観光した後は、ガイドと別れて古城の外の市場に行って見ました。
ガイド曰く、現地の人は春節は自身がお休みしてしまう為、店が開いていないかも、との事でしたが、まずまず開いていました。
大きなマンゴスチンが売っていたので、購入して頂きました。大変おいしかったです。

一旦ホテルに帰った休憩後、夜の食事と夜の散策に向かいます。
日が陰って来ても人の数は変わりません。

今日の夕食のレストランに到着。
纳西农家腊排骨火锅(ナシ族スペアリブ鍋)というおいしそうな鍋料理を頼んで、それにキノコを2種類加えて頂きました。
加えたキノコは羊肚菌(アミガサタケ)と松茸菌(マツタケ)。これだけで200元(4,000円)の追加です。
松茸はたぶん乾燥させたものを水で戻したんでしょう。香りは全くしませんでしたが、食感はちゃんと松茸でした。
羊肚菌は下の写真の黒い色の物ですが、特に特徴なく、別になくても良かったと思います。



食事後、麗江古城を散策しながら帰ります。
夜になるにつれて人が増えている様です。
酒バーが至る所にあり、そのバーからの歌声もボリュームアップ、活気が出て来ていました。
中国の人は本当に賑やかな所が好きです。

という事で、一日目終了です。
二日目
この日の主な目的は2つ。
- 【藍月谷】へ行って【玉龍雪山】を拝む
- 【虎跳峡】の激流を見る
この旅行全体のメインになります。
藍月谷
まず、【藍月谷】に向かいます。
玉龍雪山の麓に広がる、美しい渓谷景勝地です。
雪解け水に含まれる鉱物成分の影響で、川や湖の水がミルキーブルーからエメラルドグリーンに輝き、晴れた日には背後の玉龍雪山が水面に映る幻想的な風景が見られます。遊歩道が整備されているため、散策しながらゆっくり景色を楽しめます。
万年雪をいただく雄大な山岳群です。主峰は標高5,596mに達し、白い雪峰が鎖のように連なる姿が、玉(ぎょく)の龍が横たわっているように見えることからこの名が付けられました。
ロープウエイで4,506mまで登れます。登りたい方はツアー予約の時に一緒に予約しましょう。高原反応(高山病)に注意!
車で街を走っていると、「酸素」を売っている店がパラパラ出てきます。
さすが高地に近くなってきました。我々も念の為に買う事にしました。


藍月谷への道中です。
渋滞していました。
春節は故郷に帰る方が多いと聞きましたが、長期休暇でもあるので、やはり旅行に行く方も多いみたいです。
到着が30分程度予定よりも遅くなりました。
しかし、渋滞のおかげで途中の景色がきれいな所で車を降りて、記念写真を多く取る事ができました。


そして、バスターミナルの様な所に到着しました。
ここから、玉龍雪山の上行のロープウエイ乗り場まで行くバスや我々が行く藍月谷に行くバスなど、様々な方面へ行くバスが出ているんですね。
かなり広くて、中国語が分からない人が一人で目的のブースを探すのはかなり大変だと思います。ガイドさん付ツアーが気楽です。
我々は山頂には行かないので、藍月谷行のバス乗り場を探します。

藍月谷の終点までバスで行き、そこから電動車に乗り換え中心部へ向かいます。


中心部に着いたら、そこからは徒歩で散策です。
水が綺麗!!
山が綺麗!!
観光用の施設等の人工物がいろいろ建てられているのですが、それでも水の青色と山の雄大な姿を見ると感動します。
以下、綺麗だった所の写真を並べていきます。
直に見ると、本当に綺麗ですよ!!







白砂村
目次には一言も触れていないですが、藍月谷に来たついでにもう一か所観光します。
ナシ族の村【白砂村】です。
ここでお昼ご飯も食べます。
道中の景色は綺麗でしたので、その写真を載せておきます。

白砂村はナシ族の古鎮です。文化遺産らしいです。
石畳の道路は歴史を感じますが、店構えは新しく、全然文化遺産らしくない村です。
他の古鎮と差異が私には分かりません。


食事の写真を簡単に載せておきます。




食事が終わったら、また二時間くらいかけて次の目的地へ移動です。
虎跳峡
次の目的地は【虎跳峡(こちょうきょう)】という所です。
世界有数の大峡谷です。
峡谷の幅は非常に狭く、最も狭い場所では川幅が約30mほどしかありません。激流が轟音を立てて流れる迫力ある景観が特徴で、「虎が岩伝いに跳んで川を渡った」という伝説が名前の由来とされています。
現地は渓谷になっているので、駐車場から約2,000段の階段を下った所が観光場所になっています。
上り下りが大変ですが、最近エスカレーターが完備されて、それで上り下り出来るようになりました。
老人や体力のない方も見に行ける様になっています。


入場料が45元に対して、エスカレーター代が70元もして、エスカレーターの方が高いです。
エスカレーター代はツアーの料金に含まれていませんが、我々は迷わずエスカレーターのチケットを買いました。


一番下まで降りる途中でもこの近辺の綺麗な景色が見れます。

そして一番下まで行くと、激しい激流が見れます。
我々が行った時期は渇水期で、水量が少なかったです。
その為、水は写真の様に青色をしていましたが、水量が多い時は水が茶色くなり、激しさも相当増す様です。
写真ではなかなか伝わらないですが、渇水期でも十分に迫力がありました。


虎跳峡を後にして、次に向かいます。
香格里拉へ移動、、、そして
次の目的地【香格里拉(シャングリラ)】へ
中国・雲南省北西部に位置する、チベット文化と高原の大自然が色濃く残る高地都市です。
標高は約3,200m。チベット族が多く暮らし、松賛林寺をはじめとするチベット仏教寺院は、この地の精神的中心です。
また、ナパ湖などの高原湿地、周辺の雪山や渓谷といった自然景観も豊かで、「空に最も近い理想郷」と形容されることもあります。
香格里拉は海抜が3,000mを超えるので、低地に慣れた日本人には注意が必要です。
ちょっとした階段を登ると、すぐ息が切れます。
この香格里拉では、観光どころではなく、ちょっと大変な目に会いました。
この後しばらく綺麗な景色は出てきませんが、香格里拉に行く方は注意しておいた方が良い事も書いていますので、ぜひご覧ください。
虎跳峡を出て約1時間半、シャングリラの町に到着しました。
まず最初の目的地は【独克宗古城(ドッカソウ コジョウ)】です。
かつて雲南茶とチベットの馬を交換する交易路「茶葉古道」の重要な中継点として、経済や文化交流の拠点となっていたとの事です。
歩くだけでも息が切れて、高地である事が体で分かります。
古城ですが、中の様子は他の古鎮や古城とは少し雰囲気が違うのは私でも分かりました。
でもあんまり町並みは興味無いので、食事に行きます。

ガイドに連れられヤク肉鍋のお店へ。
まだ煮える前のお鍋の写真を載せておきますが、これがまた美味しかったです。
ヤクの肉って初めて食べましたが、牛の一種だけあって味は牛肉でした!!
スープも美味しく、この旅行で一番おいしい料理でした。

そして問題のシャングリラビールです。
他の土地のビールに比べてアルコール度が高いです。
中国のビールは通常2.5%くらいの物が多いのですが、これは5.5%あり、日本の物と大差がないです。
味わいもラガーではなく、ヨーロッパ風の風味豊かなビールでした。
美味しい料理と楽しい雰囲気の為に、ついついお替りまでしてしまい、一人2本くらい飲んでしまったのです。

高地に来た時は酒は厳禁です!!
それは知っていました。
しかし、ちょっとくらい良いんじゃないの?という油断でエライ目に会います。
夕方観光した虎跳峡という所は海抜が1,800m程度でやや低く、そこから急に3,000mクラスの香格里拉に移動しました。
香格里拉に着いてすぐアルコールを飲んだので、すぐに高原反応(日本で言う高山病)の症状が出てきました。
レストランを出た時には既に息苦しく、ホテルに着いた時は息切れが激しく、意識を保つのが大変な状態でした。
なんとか部屋に入ったものの、頭痛と吐き気がひどく、歩いてもフラフラして思考もままならない状態でした。
昼間買った高原反応の薬を飲んでみても、酸素缶を使って酸素を補給しても、症状は一向に改善に向かいません。
22時頃には横になったものの、ほぼ寝る事が出来ず、苦しみ続けて朝を迎えました。
高原反応がこんなに苦しい物だとは思いませんでした。
三日目
三日目は、シャングリラの景色がきれいな所を巡る予定でしたが、昨日からの高原反応が収まるどころかさらにひどくなって来ていて、とても旅行に行く状態ではありませんでした。
病院へ
朝、同僚にツアーは一人で行ってもらう様に連絡しましたが、実は同僚も私と同じく観光出来るような状態ではありませんでした。
ガイドさんと相談です。
ガイドさん曰く、高原反応は低い所に行かないとなかなか治らないとの事。
でも、シャングリラからの高速鉄道は翌日ですし、次の目的地のホテルも取っていません。
最終的には、今日の観光は中止して、病院に連れて行ってもらう事になりました。
二人だけでツアーを組んでいたので、このあたりの融通は聞きます。良かったです。
ツアーに行くはずだった車で病院まで行きます。
病院では、高原反応治療用の椅子がいっぱい並んだ部屋がいくつもありました。
さすが、高地!! 治療施設が整っています。
そして、部屋の中を見ると、たくさんの人が既に治療中です。
やはり皆、他の地方から来た高地に慣れない人ばかりという事でした。


医師の診断結果、私は酸素の吸引と点滴を受ける事になりました。
同僚は少し症状が軽く、酸素の吸引だけとなりました。
点滴も酸素吸引も2時間くらいかけてゆっくりやるんですね。
この日の午前中はこの酸素吸引と点滴をする事になりました。

シャングリラまで来て、観光もせずに病院で点滴となりました。
こんな経験もなかなかできないので、良かったと思う様にします。
一生忘れない経験になりました。
という事で、私も同僚も少し回復し、なんとか歩けるようになりました。
- お酒は飲まない
- 風呂に入らない
- 急に高度を上げない
- ゆっくり行動する
- 食べ過ぎない
- 水分をこまめに取る
守った方が良いですよ~。しんどいですよ~。
点滴の後、どうするか、またガイドと相談しました。
歩ける様になったとは言え、まだまだ万全とは言えません。
さらに高度が高い所に行くと症状が悪くなるので、当初予定していた普達措国立森林公園という所に行くのはあきらめて、比較的ホテルの近くにあるか【ナパ湖】と【松賛林寺】には行く事にしました。
ナパ湖
中国・雲南省シャングリラ市の郊外にある高原湿地と湖が一体となった自然景勝地です。
約 3,260m。観光地化されすぎておらず、シャングリラらしい静かな大自然が売り。
「空に近い湖と草原」を感じられる癒しスポットとして人気です。
馬に乗って草原を巡るツアーがありました。
ナパ湖で馬に乗って観光する事にします。
180元、280元、380元の3コースがある様でしたが、一般的な真ん中の280元のコースにしました。

下の写真の様に馬に乗って近場をぐるっと一周します。
この時期はオフシーズンで、草も枯れていてあまりきれいな景色は見れませんでした。
もっと緑が豊かな春から夏にかけてくるのが良いかと思います。

道中の観光場所に「天空の門」という場所があります。
「どこかでこの光景見た事あるなぁ」なんて思っていました。

馬に乗ってテクテク歩いていると、見た事がある映画のポスターが目に入って来ます。
竹内亮監督の映画「再会長江」のポスターです。

これを見て思い出しました。
ここが「再会長江」の中に出てくる、チベット族の茨姆(ツームー)さんのホテルである事に気が付きました。
馬に乗っていて、写真も撮る事ができませんでしたが、こんなところで思いも寄らず、映画の聖地巡礼ができるとは思いませんでした。
「再会長江」の映画は2024年の春頃公開され、私も中国の映画館に見に行きました。あんまり宣伝されていないみたいで、人が少なかったです。
映画の内容は、2011年頃に俳優の阿部力と、監督として竹内亮が長江沿いの各地をロケで訪れ、いろいろな方と知り合いになります。そして、10年ぶりに知り合ったいろいろな人に会いに行く、というドキュメンタリーです。
その中で、中国の変化の激しい部分と変わらない部分などが描かれていて、非常に面白い映画と私は思いました。
その10年前に出会った一人がチベット族のツームーさんで、大変お綺麗な女性です。10年たったら彼女は自分で旅館を立てて経営していて、竹内亮が訪れた時にびっくりするというエピソードが入っています。
その旅館がまさに目の前にあったのです。
私はこのエピソードがチベットであった事も、このナパ湖であった事も知りませんでしたし、思いも寄らない偶然でした。
もしかしたら、ツームーさんにも会えたかも、なんて思ったりしました。
何も知らずに来たので、この偶然は私には大変うれしかったです。
このナパ湖の自然の綺麗な風景を最後に数枚載せておきます。
草が枯れてあまりきれいでないですが、緑が豊かな時期に来れば、すごく綺麗だと思います。



松賛林寺
シャングリラと言えばこのお寺【松賛林寺】が有名です。車で向かいます。
中国・雲南省シャングリラ市にある、チベット仏教最大級の寺院。
標高3,380m。小高い丘の上に築かれた寺院は、白い壁と金色の屋根が幾重にも重なり、遠くからでもひときわ荘厳な姿を見せます。
景区の入り口からお寺までバスで行きます。


とにかく高度が高いので、階段を登るのも一苦労です。
しかも高原反応から立ち直っていない体ですので、かなりこたえました。
あまり印象に残っていません(苦しくて)。

お寺観光後はしばらくホテルで休んで、それからチベット式のショーを見に行く事に。
会場は大きかったですが、それ以上に多くの人が集まっていてすごい熱気です。
食事は一人用の鍋で、食材を自分で居れて食べるタイプでした。
ショーは見ても面白くないし、食べ物はあまりおいしくないし、体はしんどいし、すぐ出て帰りました。



まだまだ体調がすぐれません。
ホテルに帰ってお休みしました。
四日目
なんとか動けるようになっているとは言え、まだまだ元気ではありません。
早めに寝る様にしますが、夜中、再度頭痛と吐き気の為に目が覚めます。
普通、寝ると体力が回復するものと思いますが、この高地ではそれが通用しません。
この空気の薄い状況で、いくら横になって休んでも、体力が回復しない恐ろしさを経験しました。
とにかく、早朝に香格里拉駅に出発です。
約5.5時間かけて昆明に行きます。

道中はほとんど山ばかりで景色の良い所はありませんでしたが、ほんの一部景色の綺麗な所がありましたので、紹介します。
写真が無かったりするのですが、どれも非常に綺麗ですので、もし電車に乗ったらいい景色をお楽しみください。
電車の時刻表とだいたいのタイミングを後で載せておきますので、自分の電車の時間に差し替えて準備しておくのが良いかと思います。
電車の道中の景色がきれいな所
①虎跳狭
旅行の二日目に行った虎跳狭が、車内から見れます。
時間的には20秒程度しかありませんが、虎跳狭の上で電車のスピードを遅くしてくれます。
虎跳狭の上からの景色も大変きれいでしたよ。
➁玉龍雪山
晴れていれば、麗江駅に停車する前後で綺麗に玉龍雪山が見えます。
ちょっと遠目ですが、これも綺麗です。
麗江駅に着く前のタイミングが建物も少なくてきれいに見えると思います。

③洱海(アル海)
途中で大理(だいり)という街を通ります。
その大理に入る手前の右側にアル海という湖があって、湖が綺麗に見えました。
だいたいの時間
私が載った電車の時刻表です。
①➁③の概略の時間を計算して狙って見てください。

そして、体調の方はどうなったかというと、海抜が低い所に移動すると、嘘の様に良化しました。
あっという間にです。
高原反応の特徴なのでしょう。
高原反応になった時に一番の特効薬は「海抜の低い所に移動する」です。
そして、【昆明】に到着しました。
昆明
【昆明】は食事しただけで、次の【石林】という所に移動したのですが、ここの食事で私は感動したので、ぜひ紹介したいです。
昆明ではチェーン店で知られている店らしいです。「最云味宣威菜」が名前みたいです。
何が良いかというと、「お米、ご飯」です。
中国に四年以上いますが、中国国内でこれほど美味しいご飯を食べた事がありません。
日本のご飯と引けをとらないです。
ぜひ食べてみて下さい。





石林
食事の後は、昆明の一番の目的地【石林】に行きます。
石灰岩が林のように立ち並ぶ奇岩地帯。
長い年月をかけて雨や風に浸食され、剣のように尖った岩や塔のような岩が無数に形成されました。その景観が森に見えることから「石の林=石林」と呼ばれています。世界自然遺産にも登録されています。
この石林の観光後に上海まで帰るので、実は時間に余裕がありません。
この石林は2時間で回れるコースをガイドさんに連れていてもらいました。

公園全体が見渡せる小高い丘まで連れて行ってもらいました。
ガイドさんがいると、人が混んでいない場所に連れて行ってくれるので、快適です。

石林の中心部に移動します。天気も良いので、観光客が多かったです。
下は石林という文字を岩に掘ってしまっています。

この自然遺産に人が字を掘ってしまうという行為、日本人には信じられませんが、中国では常識です。
字を掘るだけではなく、巨大なエレベーターだったり、エスカレーター、ホテルなども建築したりします。時にはコンクリートで修復したりします。
自然の遺産への考え方、接し方が全く違うので、びっくりしますよ。
ただし、これを世界自然遺産などに登録しようとすると、もめるそうです。
人間が手をかけたら、もう自然遺産じゃないと判定される様です。
世界の人の感覚も日本人と近いですね。中国だけがだいぶ違います。
園内は岩の隙間を通り抜けて、どこにでも行ける様になっているので、初めての人は絶対迷子になると思います。
時間の制限がある人はガイドさんと一緒に来るのが良いかと思います。



中国の自然の景色は、こういった石灰石が浸食されてできる地形が多いのですが、桂林、張家界、この石林など、いろんな形に出来上がるのがすごく不思議で面白いです。
自然の好きな方はどうぞ。
雲南省を後に
以上で、雲南省の旅行は終了です。
中華料理に飽きたので、最後はKFCで締めました。
これはこれで美味しい。

旅のまとめ
ここまで読んで下さった方、すごく長い旅行記にお付き合いいただきありがとうございました。
自然を紹介する記事と言いながら、関係ない事も多く書いてしまって焦点がぼやけた記事になったかもしれません。
ただ、今回紹介したかったのは自然の綺麗な所です。最後にまとめますと、
- 【藍月谷】からの聖なる山【玉龍雪山】の雄大な景色
- 【虎跳峡】の激流
- 香格里拉の【ナパ海】(時期を選ぼう)
- 【石林】の奇妙な形の岩々
などがお薦めです。
ぜひ直に見てみて下さい。
旅の注意点
今回、高原反応を起こしてしまい、大変辛い旅行になりました。
後になれば、これも楽しい思い出ですが、こんな苦しい思いをせずに済むに越したことは無いです。
せっかくですので、もう一回高原反応に対してNG行為をまとめておきます。
- お酒は飲まない
- 風呂に入らない
- 急に高度を上げない
- ゆっくり行動する
- 食べ過ぎない
- 水分をこまめに取る
旅の情報
以降、旅の情報についてまとめておきます。
一人で中国に行ける人は良いですが、普通は敷居が高いと思います。
なので、中国内の旅行代理店に手配を全部任せてしまうのも手です。
普通に日本語も通じますし、日系の旅行代理店に頼むと割高です。
現地でトラブルが起きた時の対応も早く、確実ではないでしょうか。
以下に情報を載せて置きます。
旅行代理店
私が中国に居る時によく利用していた上海の旅行代理店を紹介します。
日本からだとメールでやり取りできますし、他の旅行代理店より安いと思います。
個人の希望によって旅行をアレンジしてくれます。
飛行機予約
上記の旅行代理店でも飛行機予約はしてくれますが、手数料を取られるだけなので、飛行機は自分で取ましょう。
私はいつもトリップ.comで取ります。分かり易くて便利ですよ。

その他、中国の旅行場所の情報
私が中国に滞在していた時の旅行記をいくつか載せて置きます。
参考になれば、幸いです。
一人旅の旅行記
三記事ほど載せております。興味のある方はぜひ見てみて下さい。
中国内の自然の綺麗な所の旅情報
「中国大自然満喫の旅」シリーズの
- 第一段で、安徽省 黄山
- 第二弾で、広西チワン族自治区の桂林・勝龍
- 第三弾で、湖南省の張家界
- 第四弾で、内モンゴルのシェラムラン草原
の旅行記を書きましたので、興味ある方は参照ください。
今回書こうとした5つの旅行記はこれで終了です。
そして、この「中国大自然満喫の旅」シリーズには載せませんが、このシリーズ以外で行った自然の綺麗な所の中で、私が最も印象に残った「四川省 九塞溝」の旅の記録はガイド本としてまとめましたので、よろしければ参照ください。
Kindle Unlimitedで会員の方は無料で見れます。そうでない方も280円ですので、お気軽に閲覧していただければと思います。
今回は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました







